top of page

活動報告:20250118オンライン講座『LCスケール・LCSAの実施と指導・支援の実際』『専門職向けLCスケール事例検討会』

ことばサポートネット

 2025/1/18、オンライン講座「LCSAの実施と指導・支援の実際」「LCスケールの実施と指導・支援の実際」「専門職向けLCスケール事例検討会」(講師:東京学芸大学名誉教授 大伴潔先生、進行役:中川信子先生、事例提供:松田幸子先生)を開催いたしました。

 皆様のご協力で開催できましたことに、心より御礼申し上げます。ご参加いただき、運営にご協力いただき誠にありがとうございました。 



 午前・午後の講座では、「アセスメント」の役割を検査の具体的な実施方法はもとより、検査を行ったその後に必要な方略を項目ごとに丁寧に教えていただきました。

 例えば語彙を増やすための方略としては、RE-CAST、メタ言語的アプローチ、知らないことばに出会ったときにとても大切な大人の役割(・・・これは実際に大伴先生が見本を見せてくださいました)など、たくさんの具体的な方略を教えていただきました。

 日本語の漢字の育ちについての、音韻意識が重視される英語との対比や、難しい内容をかみ砕いて、実際の宿題や複数のルートを活用した指導方法の例まで、具体的なご解説や、「疑問のことば」の理解の育ちの様子について、理論的な側面も含めてのご解説

 明日から、お子さんとの関わりの中ですぐに生かせる内容と、見通しをもってかかわっていくための考え方の両方を教えていただくことができました。


 夕方の事例検討会では、6名の先生方にご登壇いただき、事例について事前にご準備いただいた目標や、実際に行いたいことなどをご説明いただきました。

 今回も、大伴先生の実際の問診の様子を見せていただくことができ、とても貴重な時間になったかと思います。

 事例は、北海道の言語聴覚士 松田幸子さまにご提供いただきました。丁寧にご作成いただき、また、ご登壇時には、保護者役をお引き受けいただき、心より感謝申し上げます。

 意見公開参加者の方に5分ほどでお話しいただくということが直前に決まり、事前にお願いしておらず心づもりのない状態でお話しいただくことになってしまい申し訳ございませんでしたが、皆様、要点をまとめてお話しいただきありがとうございました。

 意見交換にご参加いただきました先生方に改めて感謝申し上げます。

 大伴先生からは、LCスケールの考え方を骨組みにしながらも ○○が正解、ということはなく、色々な考え方の良い点から気づきを得ながら、臨床につなげていくことの大切さを教えていただきました。

 この考え方は、職場で症例検討を行う時や、後輩指導を行うときなどにもとても役に立つ視点なのではないかと思います。最終的に、言語療法を受けてくださる方の利益につながることをとても大切にされている視点だと感じました。

 また、今回愛媛県の言語聴覚士木山幸子さまに、まとめシートの作成と板書のご協力について業務委託をお引き受けいただいております。この場を借りて御礼申し上げます。


 アンケートへのご回答、誠にありがとうございました。一部を掲載させていただきます。


=========================================

  

  <午前 LCSAの部>




  • LCSAを通級指導で担当している子に実施しています。一気にやることが難しく分けてやっていますが、それでもよいと聞いて安心しました。

  • LCSAの検査目的や内容を簡潔にご説明いただき大変わかりやすかったです。検査に基づく支援のところをもう少し詳しくお聞きしたかったです。

  • 検査の内容と支援について、分かりやすくご解説頂き、ありがとうございました。

  • 検査の根本の意味をしっかり捉えられる内容で、満足しております。子供達の様子を見落としがないように、検査を取るのが目的なだけでない内容で、とても良かったです。

  • 検査の留意点がわかり、具体的な指導方法が参考になりました。子どもたちの支援に活かしたいと思います。ありがとうございました。

  • 学齢期でも幼児期と変わらず、実物を用いて実際に動かしながら、行動に移しながら、文意の理解を促す必要性を感じました。小学生の方にも楽しく療育に通ってもらえる工夫は常に忘れず頑張っていきたいと思いました。

  • 療育施設で働き始めたばかりなのですが、とても参考になりました。

  • 事例検討もあり、大変勉強になりました。何より大伴先生直々のご講義をありがたく思います。

  • 質問にも丁寧に答えていただきありがとうございました。


    =======================================


    <午後 LC-Rの部>




  • ひとつの事例から様々な捉えがあり、具体的な目標設定や指導方法を知ることができ大変勉強になりました。

  • 大伴先生のお話はわかりやすく、LCスケールについて理解を深めることができました。 次回開催も期待しています。

  • 一つの課題にもさまざまな能力が伴っていて、その課題が苦手ということはどんな要因があって、その背景にはどんな困りやニーズがあるか考えることがいかに大切かを学ぶことができました。保護者の方へのフィードバックがよりバリエーション豊かで、分かりやすく、家でも実践してもらえるような支援方法をお伝えできるものになるよう頑張ります。

  • LCスケールをとったことなかったので、流れやポイントがわかって良かったです。

  • 検査項目や実施上の注意点について、丁寧に教えていただき、ありがとうございました。また、LCヘルパーを知ることができて良かったです。 支援についてもっと聞きたかったです。

  • 大伴先生の研修を受けさせていただくのは、3回目になります。LC-Rの項目で何を見ているのか、どういう力が必要になるのか等、いつも大事なことを気付かせてもらう良い機会になっております。 STとしてのお話も多く、同じ立場で話を聞けて、職場でも参考になる話が多く、いつも勉強させていただいております。 今後、機会がありましたら、実際の支援内容をもっと知りたいなと思います。 ありがとうございました。

  • 大伴先生のわかりやすいご説明と、参加者の皆さんからの質問へのご回答も大変勉強になりました。

  • 大伴先生のお話、大変勉強になりました。 検査場面を通して拝見してみたいです。 ラストの実践的なお話を是非もっとうかがいたいと思いました。

  • LCスケールの目的と併せて、言語発達についても改めて学べたことがよかったです。


  =======================================


  <夕方の部:事例検討会>



  • 毎回、大伴先生や中川先生の話し方から接し方、教授に触れて学べる機会は遠方にいる私には貴重な時間です。現場での経験がある先輩方の意見も勉強になります。何度も何度も同じ講座を受ける大切さ、今の場所で10年続けなさいと講座の中で言って下さった中川先生にも心から感謝しております。

  • STが1名体制の職場に勤務しています。LCスケールを購入してもらい、来年度から使って行けるように準備中です。本日は、いろんな先生方の解釈やご意見をお聞きできたこと、また、結果から実際どのように対応してしていこうと思われるかなどたくさんアイデアをいただき、とても勉強になりました。ありがとうございました。

  • 小児領域で働く方々の日頃の工夫をたくさん学ぶことができました。このように現場の知恵が益々共有されていくと嬉しく思います。

  • 言語聴覚士として療育の現場に携わらようになってまだ2年です。大伴先生をはじめ、たくさんの経験をされてきたみなさんのアセスメントや課題の活用方法を聞けてとても勉強になりました。業務に活かしていきたいと思います。

  • 様々な方々の意見が聞けて、とても良かったです。先生や立場によって、これほどたてる計画が異なるのかと驚きました。 今回は発表者の方々の事前資料があることで、事前に目を通すことができたため、前回の時よりも思考を整理して臨むことができました。 発表することにいっぱいいっぱいになってしまい、発表者として時間配分を誤ってしまったことが、私自身の反省点として挙げられます。また発表した上での議論の場や、アドバイスの場がいただけたらと思いました。

  • 各々の見立てや目標設定のポイントが違い、多角的で大変勉強になりました。また教材の工夫もさることながら、“楽しさ”を心掛けていることが印象的でした。講師の先生方のサポーティブで暖かな雰囲気は、臨床の場を実体験しているようでした。

  • 大変勉強になりました。 実践検討も含め、検査を子ども支援につなげる方法を大伴先生直々に伺え大変ありがたく思いました。 より良い実践ができるように研鑽してまいります。今後ともよろしくお願い致します。

  • 検討者それぞれの方の目標設定や支援内容がさまざまで大変興味深かったです。 自分でも事前に少し考えていたので、私だったら…というのもありました。どういうところでの支援かによって目標や支援内容が少し変わることもあるかとは思いますが。 使用される教材や遊びに絵カードや指導のマニュアルにそって…など机上課題を想定されているようなものが多い印象だったので、最後に中川先生が仰っていたような動きのある遊びや活動のなかで課題に取り組んだり教材を使うこと、子どもが楽しく取り組める設定などは支援者(ST)の感じ方や経験も関係するなと思いました。 また、目標の書き方も私の経験では「子ども主体の表現で」「達成できたかどうかを評価できる表現で」など指導されてきていたので、今回の研修ではそこよりも内容が大切だと思いつつ、どうしても気になってしまいました。私も経験のなかでわかっていてもSTの目標はPT、OTにくらべて具体的な表現にしづらく、書き方に難渋することが多いので、STの個別支援計画(目標)のじょうずな書き方みたいな内容の研修はないものかなぁと思います。 長くなり失礼いたしました。また事例検討会の開催も期待しております。

  • 複数の言語聴覚士の解釈や支援計画の立案を、拝聴することは興味深く面白かった。臨床に直結するし、定期的に開催して欲しいと感じた。

  • 日頃個室の訓練が多く見学する機会も少ないので秘密のベールに包まれているSTの訓練を垣間見れた気分になりとても有意義な時間になりました。明日から早速やってみようかな、と思う支援や、私も同じように取り組んでると自信になる機会となりました。 それぞれが支援で大切にしていることなども伝わってきて、改めて支援するのに何を大切にしていくか考えていこうと思いました。 こういう機会を自分の地域で取り組めるといいなぁ、とも思いました。教材の披露や問題点の整理、組み立て方など、なかなか共有する機会が少ないですが、出来ると臨床の幅も広がりそうだな、と思いました。

  • 明日から使えるアイデアを沢山頂けました。誠にありがとうございました。

  • 先生方の支援方法を拝聴でき、大変勉強になりました。明日からの臨床で参考にさせていただきたいと思います。 中川先生から、言葉の支援方法のひとつとして音楽でリズムを通し、楽しく支援することも大切なのでは?、とのお言葉がありましたが、深く感銘を受けました。 ありがとうございました。

  • 1人1人の発表が長く、また内容もかなりバラバラでよく分からなくなりました。 事例の評価、長期目標や短期目標、支援について、正解はないと思いますが、スーパーバイス的なモデルの提示が欲しかったです。

  • 一人一人の時間が長かった

  • 様々なST訓練立案を見ることができ、色んな発見がありました。

  • 意見交換会に参加でき、じっくりと事例を検討する機会を得て、大変勉強になりました。最後の6名でのディスカッションの時間がもっと取れたら更に勉強になると思いました。

  • 対象児の短期・長期目標が自分ならこうすると言った指導計画に近く、答え合わせができて良かった。1人職場の為、自信に繋がったと思う。また、保護者の様子とニーズに臨場感があり共感した。

    =======================================


また、運営へのご意見・励ましのお声も多数いただき、ありがとうございました。いただきましたご意見については部内で検討し、また、講師の先生方に相談しながらできる限り反映させていただきます。


なお、個別のお返事が必要な内容につきましては、Peatixのメッセージ機能をご利用いただけましたらご返信いたします。

よろしくお願いいたします。


この講座の継続開催については、今後も講師の先生に相談していきたいと思っております。講座運営にご興味のある方がいらっしゃいましたら、お手伝いいただけましたら幸いです。お問い合わせは  info@kotoba-support-net.org までお願いします。


必要としてくださる皆様にお届けできればと思っております。講義次回開催決定の際には、ブログ、Peatix、SNSを通じてお知らせいたします。どうぞよろしくお願いいたします。



<LC-R, LCSAについて>

学苑社さまのホームページ https://www.gakuensha.co.jp/


LC-R言語・コミュニケーション発達スケールの書影



LCSA言語・コミュニケーション発達スケール学齢版の書影



<ことばサポートネット関連サイトのご案内>

・公式ホームページ https://www.kotoba-support-net.org/

・インスタグラム(講座案内用)https://www.instagram.com/kotoba_support_net.st/

・X(旧Twitter) https://twitter.com/kotoba_support






閲覧数:53回0件のコメント

留言


bottom of page